現在、皆さんは、大西洋をはさんだ反対側のニュージャージーやニューョークの海岸でその匂いを喚ぐことができます。
しかし、これには合衆国の技術は使われていません。
沿岸地帯には現在医療廃棄物も投棄されています。
従って、人は泳いでいる最中に、糞便に含まれる細菌から身を護るため、注射をうたれる可能性もある訳です。
私たちは地球上の土壌や水だけを破壊している訳ではありません。
自らの継承遺産のなかで恐らくもっとも重要な部分を構成し、地球上に共生する他の生物種―およそ3千万にのぼる様々な種と何十億もの遺伝学的に多様な固体群ーを殺しています。
文明の文字どおりの基盤やきわめて多数の膨大な経済利益だけでなく、生物圏の適正な機能を保つ生態系の活動部分も、これらの継承遺産に含まれています。
さて、これらの問題をめぐって、私たちがどういう対策をとろうとしているのかという問題と何故もっと多くのことを実行しないのかという問題に目を向けてみましょう。
最近、私の知人の人口学者は、自ら編集中であるコレクションの人口に関する論文の使用を拒否しました。
理由は、この論文に「危機」という単語を使っていたからです。
彼によれば危機は存在しない。
このことに関連して、皆さんは次のように人々にされるでしょう。
つまり、私たちは、どういう状況を人口の危機と解釈するのかということです。
ある程度単純化し過ぎることになりますが、これから、これらの現象すべてに共通する人口という構成要素について要約したい。
貧しい国々の急速な人口増加は、彼らを貧困の状態にとどめる主要因です。
彼らは、「元手」をとり崩して、各個人の福祉を増大する目的に使う代わりに、新生児の世話のために使わなければなりません。
その他の問題も存在します。
しかし、もっとも明確な問題は、貧しい人たちが、人口増加のため貧困状態にとどまっている事実です。
同時に、富める国の過剰人口は、地球の破壊つまりその生命維持系や資源の破壊をもたらしています。
私の見解では、それは、恐らく貧しい国の急速な人口増加よりはるかに深刻な問題です。
世界の諸問題の原因は、貧しいインディアンがコンドームの使い方を知らないからではありません。
大きな原因は、富める米国人などが、自分たちの子供や孫の将来を犠牲にしながら生活を続けることを望んでいるからです。
私たちは、史上最大の年間付加人口を記録しており、毎年9000万人が世界人口に加わっています。
数年以内に、すべての人が菜食主義の聖人君子になった場合の最大扶養人口の理論的限度を超えるでしょう。
地球の生命維持系は衰退しつつあり、食料生産量を確保する人類の能力に対してさえ巨大な脅威を及ぼしています。
また、人類は、きわめて楽観的な仮説にもとづく人口増加をくい止めるため、100年を単位としてこれを絶対的最低限に維持しようとしています。
また、死亡率の大幅増加よりむしろ産児制限を通じて、人道的にこの試みを進めようとしています。
ある気象学者が予測するように、2020年以前に、10億人が地球温暖化のみを原因として死亡する可能性があります。
私は、彼の意見を楽観的過ぎると考えていますが……。
避妊や産児制限に反対の立場で活動している人たちは、事実上未成年死亡者数の増加を支持する結果になることは明らかです。
人々は何故こういう状況を危機と認識しないのでしょうか。
何故対策を希望しないのでしょうか。
私は、講演の次の部分でこれらの問題に触れたいと思います。
残念ながら考えが違う人たちもいますが、人類は10億年にわたる進化の産物です。
従って、人口問題に関連して何らかの手段を講じるよう人々を説得することは、生物学的進化の歴史全体と文化的進化の歴史の1部に背いて活動することと同じ結果になります。
私が何をいいたいのかお話したい。
進化ゲームの各系統は、隣人に対して常に勝利しなければなりません。
従って、人に避妊をすすめることは、進化競争に於ける勝利に背を向けるよう依頼するのと同じ結果になります。
自然淘汰は差別生殖と明確に同じ意味です。
特定の遺伝特性を示す1部の生物は他の生物より多数の子孫を殖やし、子孫の多い生物はその特性を将来の世代に再生します。
喜ばしい徴候の1つは、地球上の大人口が生物学的進化の歴史に背き、避妊を実行し、家族数を制限していることです。
私たちは、好運にも文化的進化という成果を体験し、従って自らの文明と子供たちの健康を確保する観点から、子供が多いより少ない方が良いことを理解するようになっています。
この事実は、文化的進化が、生物学的進化と反対方向に作用する可能性があることを示しています。
しかし、皆が、人口増加をくい止めようとしている訳ではありません。
このことが大きな障害になっているのはまったく明瞭です。
「人間が避妊を実行すれば、動物の水準に落ち込むことになります」と、私に語った人もいます。
これは面白い意見だと思います。
私は彼らに、最近どの動物種が、避妊を実行していますかといつも尋ねています。
定義によれば、他の動物が実行せず、人間が実行している唯1の行為は避妊です。
これは、人間のなかに広範に普及している行動です。
他の動物も、蜂も、チンパンジーも道具を利用します。
チンパンジーは、非常に概念的な思考、問題解決などの能力をもっています。
しかし、かつて、チンパンジーがコンドームを正しく使っているのを見た人はいません。
従って、コンドームの使用はもっとも人間的な特徴の1つです。
これは喜ばしいことです。
私たちが人類の長期環境問題に取り組むようになったもっとも重要な理由は、恐らくまたしても進化―文化的進化生物学的進化双方ーに関連しています。
ごく最近まで、私たちが、これらの傾向を検出する能力を進化させる理由はありませんでした。
1般の人たちは、現実にあるがままに世界を見ていると考えています。
しかし、私たちは、実際には、恐らく対象刺激の10億分の1しか知覚しません。
例えば、人が仮に犬の神経系の1部を備えていたとすれば、環境保護庁の仕事ははるかに楽でしょう。
皆さんが抱えておられる問題の多数は、1種1種の化学物質の汚染がその対象になるからです。
しかし、人は優れた化学物質検知器ではありません。
人の化学物質検知能力は、他の動物のそれに比較するとお粗末です。
私たちが林檎を覆う薄い農薬層を検知する能力をもっていたとすれば、農薬を対象にする主要法律「連邦殺虫剤・殺菌剤・殺鼠剤法」に対してかなり違う感じ方をもったでしょう。
人は視覚動物です。
私たちは、進化の歴史のきわめて重要な1時期に森で暮らしていたからです。
あなたが、木に登ることがあれば、実際に実験できます。
次に跳び移る枝がどこにあるのか目を閉じ、臭覚に頼って探してみてください。
多数の子孫を残したのは、枝の場所を臭覚で知る動物かそれとも視覚で知る動物か推察してください!進化の歴史を通じて私たちに与えられた視野はきわめて小さく、窮屈なもので、ほとんど世界の戯画に等しいものでした。
また、そのため、私たちはゆっくり変化する傾向を検出する能力をもっていません。
アゥストラロピテクス亜科(ヒト科の1亜科)は、その居住地域の気候変動が始まったとすれば移動するかないしは死滅していた可能性があります。
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